「や、知ってるっつーか……、まあ、俺の初めての友達だよ」
「そうか……」
俺達の間に、気まずい空気が流れていた。
「優花は、確かに俺の片想いの相手だ。でも、みんなにはからかわれるから言ってない。今後も言うつもりはない」
原木君は悲しい目で校舎裏を見た。
「優花のこと、大好きだ」
原木君は俯いてしまい、顔が見えない。
「けど、優花は俺のことが大嫌いだと思う」
「え……?」
確かに、彼女は原木君のことが嫌いなのかもしれない。
原木君の話になると、嫌そうにしてたから。
「俺、優花のこと何も知らなくて、優花を傷つけた。最低なことした」
原木君の声に力がこもっているのが分かった。
原木君は、酷く後悔してるんだ。
俺は原木君の背中を優しく擦った。