「優花は、俺の人見知りを一緒に克服してくれるって言ってくれたんだ」

「で、出来たの?」

「いや、昨日優花と会ったばっかだし」

「は?」

生徒会長は俺の話を聞くなり、俺を凄い目付きで見てきた。


「なんで貴方なんだろ……。最悪」

そう言うと、生徒会長は校舎裏から去っていった。


何だったんだ?

俺、何か悪いことしたか?


「春樹」

彼女の声が遠くからした。

まだ隠れてるのか?


「何で隠れたんだよ。幼馴染みだったんだろ?」

しかし優花は答えてくれない。


「あたしと話したこと、秘密にしてねって言ったのに。春樹の馬鹿」

「あ、ごめん」

「馬鹿」

「ごめん」


彼女がいる方から、すすり泣くのが聞こえた。

泣いてる……?