濡れたミュールを乱暴に脱ぎ捨てる。

真っ白なワンピースは裾に泥が跳ねていて、私は玄関で深い深い溜息をこぼした。

裸足の足も濡れていて、ぺたぺたと廊下に足跡を残す。

そのままバスルームに直行し、破り捨てる勢いでワンピースを脱いだ。


なにが可愛いもんか。
バカだ。
浮かれちゃってバカみたい…!!


きゅっとシャワーのコックを捻ると、温度調節の出来ていない冷たい水が私の足を濡らし、飛びあがってしまう。

その拍子にドアに足の指をぶつけてしまい、私はその痛さにもんどりうった。

なにもかもが最悪だ。