秋のファンかな…。
平常心、平常心。


胸を押さえて自分に言い聞かせながら素知らぬ顔で通り過ぎようとしたら、案の定声をかけられた。

「あの…唯さんですよね?」

あー…やっぱりか。

何を言われるんだろう?と、ゆっくり視線を向ければ、そこに立っていたのは例の喫茶店で出会ったあの子だった。