☆柚姫side☆


何度も何度も言われ続けてきた言葉


『あんたなんていなければよかった』


言われ慣れてたはずなのに・・・紫織に言われたことが一番ショックだった
こう思ってるってことはさ、アタシは信じちゃってたんだろうね


あれだけ、固く心に誓ったのにさ
アタシは人を信じないって


信じた後に裏切られたら・・・どれだけの痛みがあるかわかってたはずなのに
今更、信じちゃうなんて


どれだけ、このクラスの中にいるのが心地よくなってたのか・・・思い知らされる


「本当に・・・弱くて困る」


ねえ、これを聞いてどう思った?
・・・聞かなくても分かるよ
きっと軽蔑したよね・・・こんな話聞かされて、よく思うはずがない


「柚姫・・切ったとこ見せてみろ」

静かにそうつぶやく優羽

「・・・いいよ」

制服の袖をまくり、手首にくっきりと残ったリストカットの後を見せる
まったく消える気配のない傷
下手したら、一生残ってるかもしれない