ーーークソッ、


思わず悪態をつく。


先ほど、ゼミュルダが言っていた道をまっすぐ来て、
目の前の倉庫についた。


ふぅー、と深呼吸をひとつして。


掌を扉にかざして。





一気に力を放出する。


ガン、と音がして鍵が外れる。
中から何も音がしないことに不信感を募らせながら重たい扉を開けると中から息を殺すような気配が感じられた。





此方を窺う視線が薄く張り付いて。


腰に携えた剣に手をかけて、迎撃体制をとる。






微かな音がした瞬間ーー



風と共に小さな影が剣を振りかざして来て、咄嗟に剣を抜いてそれを受けた。