「ぅお!!つかまえろっ!」


頭だと思われる男が私を指差す。でも、一番はじめに聞いた声の主ではなかった。



暗闇のなか、伸びてくる手。



「あっ!」


上にキラリと光る黒い石を見つけて飛ぶ。
鎖が手に触れた瞬間。


「ぐぇっ!!」


こちらに手を伸ばした奴等に踵落としをくらわせる。
脳天、を直撃したから暫くは動けないだろう。
たぶん、一番最初に倒した奴はそろそろ起きる。



素早く、ネックレスを首にかけて。



なるべく、手は使いたくなかったけど。



襲いかかってくる男の手をとって、ぐりんと回す。回す間に鳩尾に拳をくらわせて。
起き上がったであろう男に飛び蹴りをくらわしてから顔面を踏みつける。



―――これで、さんにん。



あと、2人かなと拳を固める。
すると、羽交い締めにされて身動きがとれなくなったと思ったら、

口を塞がれそうになって、


「ふざけんな、くそボケーーっ!!」


思いっきり、急所を蹴ってやりました。


「―――――っ!!!!」