んーと、でも一応言っとく?


「見事なスタイルですね、」


私にそんなスタイルが無いから羨ましいです―――的な感じを醸し出して苦笑い。
そんな私を見て優位にたった、と思ったのだろう。


「なつか様は華奢ですからね」


馬鹿にするような笑み。


「そんなに見せつけたいのならいっそのこと、全てお見せになったらいかがですか?」


ふわり、さっきと変わらない笑みを見せる。
令嬢は一瞬キョトンとしてから顔を真っ赤にさせて私に詰め寄る。けど、隣にいる魔王さんが気になるのだろう、慌てて身を引いて魔王さんに会釈をすると下に紛れていった。
それをディーゼル伯爵は慌てて追いかけていった。


「魔王さん、笑ってるとお馬鹿みたいに見えますよ。」

「お前、やっぱ凄いな」


ディーゼル伯爵が背を向けた瞬間細かく肩を揺らす魔王さんに避難の目を向ける。


「ほら、次が来ますよ。」


裾をつまんで、次の人が来る。と教えれば魔王さんは顔を近づけて私の耳に息を吹き掛ける。


「ひ、やぁ……」

「なつかはやっぱり耳が弱いな。」


ぞわわっーってなった!きもーっ!!
しかも、やっぱりってなにーー!!


「ふふ、仲が宜しいことで。妬けますわ。」


真っ赤な、マーメイドドレスに身を包んだ、ビクトリア令嬢よりもボンキュッボンなセクシーダイナマイトっなお姉様が私を見ている。


「ねぇ、こちらの可愛いお姫様のお名前を教えてくださる?」

「はいっ!なつかですっ!!」


直感だけど、私の直感は当たるのだ!この人は既婚者だっ!!
それに姉御肌のお姉様だ。


「ふふ、可愛らしいわね。ねぇ、貴方?」


ほら、きったー!
金髪の………って、エルさん?