机の上に置いていた便箋を折りたたんで封筒に入れて魔王さんに渡す。


「お願いします」

「ん、」


……ちょっと、魔王さん?さっきとキャラ違いません?
なんかなんか……可愛いんですけど−−−−−−−−−−!!!
まるで、まるで…子犬みたい……。


「……おい、」

「へ?」

「……やめろ。」


ふと、今自分がしている行為に意識を持っていくと……


「ひゃーーーーーーー!!ごめんなさいっ!!」


なんと、魔王さんの頭を撫で撫でしてたのだ。
しかも無意識のうちに。
なんたる不覚!ってか、何してんの私!!


「……だって、なんか……子犬みたいで可愛かったんだもん……」


顔を隠しながら言い訳のように呟いて、チラリと魔王さんを見る。
はい、え?魔王さんはなんか顔を隠していて、あれ?
なんか笑って…?すっごい不気味なんですけど−−−−−−−−!!


「っふ、いい度胸じゃねーか……」


やっぱり、可愛い取り消し−−−−−−−−!!!
むしろ……鬼−−−−−−−−−!!


「……おい…」


魔王さんが私の腕を取りどこかへ連れて行こうとする。
喰われるっ!と悟った私は


「やめてください、変態痴漢親父。拳飛ばしますよ。ってか蹴りますよ。
アソコ再起不能にしていいならどうぞ。」


拳を構える。
私を甘く見ると痛い目にあいますよ?魔王さん?