暫く歩いて、ひとつの扉の前に来た。


「神崎さま、どうぞ…」


キィ、と扉を開けて中に入る。
思わず感嘆をあげてしまう。


「………すご、………ってさっきと違う感じですか?」


さっきよりもきらびやかなんですけどー。
天涯つきのベットがさっきよりも一回りでかくなって、部屋には簡易キッチンにお風呂、ベランダまでついてるじゃありませんかぁー!やばい、キラキラしてるー。
お姫様のお部屋ではありませんかー。



「はい、手頃な部屋が彼処しかなかったので。では、今日からここで生活してもらいますが宜しいですか?」

「はいっ!ってか、ここで十分です!十分すぎです!」

「そうですか、お気に召してよかったです。」


やーん、カッコいいです!
爽やかさMAXです!
微笑むとやばカッコいいでーす!!


「ありがとうございますっ!えーっとエルさん…?」

「エル、で構いませんよ。本名はエルヴィス・プルーフ・パルテノンです。よろしくお願いしますね。」


え………はい、覚えられません。頭の回転はあまりよろしくありません。


「神崎なつかです。さまはつけないでください。そんな柄じゃないですし、ね?」

「っですが………それは無理なので…」

「わかりました。っでもよろしくお願いしますね。」


えへへ、と二人して笑う。うん、ボノボノしまーす。