「あ、あぁ…」


うっふふー。皆さんきょとんしてらっしゃってー。
頷きましたよ?頷きましたね?
ではもー、一度。


「その様子だとまだみたいですね。扉が壊れたらしいですが、この世界から人間界に干渉はできないのですか?出来るでしょう?なら、ちゃちゃっとやってくださいよ。国王さんならそれくらいできるでしょ。ってかやってくれないと困るんですよ。ってゆーか、やれ。こいつ、人の分際で…っとか思わないでくださいね。その人の分際を連れてきた…いや、誘拐したのは貴方なんですからね。ちゃんと責任とってやってくださいね。せめて、家族や友人が安心できるようにしてください。余計に不安を煽るようなことしないでくださいよ。わかりました?」

「…………」

「返事くらいすればどうですか?国王さん。」


ニッコリ笑いながら返事を促す。こんにゃろう、ふざけんなよ。
えへへ、呆気にとられてる皆さんよく見といた方がいいですよ。
これが王さまの阿呆面ですよーとくとご覧あれー。


「ッハハハ!面白い。いいだろう。エル、なつかを部屋へ。あそこだ。」

「わかりました。神崎さま、こちらへ。」


っしゃあ!勝った!
現実は何も変わらないけど、とりあえずは動いてくれる。
家族や友人には迷惑かけるけど、それで良かったんだ。ってかそれしか出来ないんだ。