「・・・だ?」

「なにもかもおかしいだろ!両親が死んで、ひょっと養子になってくれないかって!なんかよくわかんないけど!養子ってそんな簡単なもんじゃないと思うんだよ!半日でなんでこっちの家?不思議なんだよ!」

「五藤園だからだよ。」

夏々は、誠が見えた。

でも、あの声は駿太郎だった。

「・・・あ。」

私は思わず、


 逃げなきゃ


と反射的に思ってしまった。

私は、

「ごめん・・・!」

そう小さく

けれど強く

湊に言って逃げた。



だめ。

私には合っていない。

本当に騙されているのかもしれない。

親をなくし、いきなり養子。

いみわかんないよ・・・!

もういっそ・・・





消えたい。