きっと今でも雪さんを愛しているはずだもの……………。



私には、こんな笑顔見せてくれたこと何てなかった。


きっと、これからも無いんだよね…………。



「雪奈?どうかしたのか?」



私が俯いたまま何も喋らないのを不思議に思ったのか、慧ちゃんが私の顔を覗きこんだ。



ビクッ



「ッ………?!」



私は、突然近くに来た慧ちゃんの顔に驚いて後ろに後退りした。



びっくりした~!突然近寄ってくるんだもん!



もしかして、傷付けた?



私は、恐る恐る目線だけど上に向けた。



げっ!どうしょう?!何だか怒ってるように………見えるんだけど………。



そこには、ありありと不機嫌さを出す慧ちゃんが居た。



「あのう?慧ちゃん?」



私は、沈黙に耐えきれず慧ちゃんに声をかけた。



「………何で後退りしたんだ?」



その声は、いつもの低く優しい声とは、打って変わってかなり重く、低かった。


その上私を睨み付けている。



大抵は、この不機嫌な慧ちゃんを見るとダッとごとく逃げるだろう。



何だかいつもより怖いんですけど。