私は、そのまま苦笑いした。



私達の両親は、たまに帰って来ない時がある
そのため私達は、お互いの家の鍵を持つことにしたのだ。



「そう?自分の家と思って遠慮いらないんだからね?
雪奈ちゃんは、未来の私の娘なんだから!
それ以前に雪奈ちゃん以外は、嫌よ!絶対認めないんだから!」



私の顔は、一瞬にして真っ赤になった。



娘だなんて恥ずかしい!



私は、赤い頬を両手で隠した。



おば様は、未だニコニコと微笑んでいた。



「オイ!母さん何してんだよ?」



部屋の中を覗いてみると慧ちゃんが腕組みをして立っていた。



「あら?慧祐!見て分からない?雪奈ちゃんが来てくれたのよ?」



「そんな事は、見たら分かる………
只母さんが変な事言うから雪奈が固まってるだろ!
それに此処じゃあ寒いだろうが!
雪奈、中に入れ
ん?棗も一緒だったのか?お前も来るか?」



玄関先で棗の存在に気づいたのか、慧ちゃんは軽く棗に手招きをした。



「いいえ、私はもう帰るから気にしないで。」



棗は、少し明るく慧ちゃんに微笑んでいた。