「きっと喜んでくれるわよ雪奈。」



「え?」



何で分かるんだろう?



私は、軽く首を傾げた。



「分かりますわよ!そんなに不安そうな顔しているんですから。」



「そんなに顔に出てた?」


私ってそんなに顔に出やすいのかなぁ?



「雪奈をみていると、冬も春も思い浮かぶ事が出来るわね………。」



棗は、少し懐かしむかのような顔をした。



どう言う意味なんだろう?


「雪さんとの思い出?」



棗は、その言葉に黙って首を横に振った。



「いいえ………あの方と雪姫様の事を話した時の事ですよ………。」



「え?…………雪さんは、冬と春を連想させる姫だったの?」



その言葉にまた棗は、首を振った。



そんな事を話した事など無かったよね…………。



私は、黙って棗の次の言葉を待った。



「雪姫様は、冬を連想させる人でした
雪奈のように白い肌をした美しい姫で
ミステリアスをかもしだしていたんですよ………
笑顔が太陽のような優しげな笑顔で
雪の結晶のように繊細な方だったのですよ…………
雪奈もそうでした………
でも…………。」