「雪奈………単刀直入に言うね………今日、雪姫様以外の人が夢に出て来なかった?」



私は、目を見開いた。



どうして知ってるの?



私、雪さんの事も棗には言っていなかったのに……………それに今回は、あの女の子の事まで…………。



やっぱり、棗は何かを知っているの?
私の知らない何かを…………。



「やっぱり、そうなんだ…………
きっと雪奈も同じ女の子の夢を見ていると思ったわ…………
内容は、違うと思うけど…………。」



そう言って棗は、深く溜め息を吐いた。



「棗も夢であの女の子とあったの?」



私は、自分の心臓が高鳴るのを必死に抑えた。



もし、棗も見ていたとしたらどうしたら良いの?



私は、自分の手が汗ばんでいるのが分かった。



棗は、真剣な顔になると首を縦に振った。



「えぇ、近い内に私達に会いに来ると言っていたわ………。」



確かに、私の時にもそう言っていた…………やっぱり、私と棗が見た女の子は、一緒なんだ………。



私は、唇を噛み締めた。



「あの女の子………慧ちゃんが好きなのね…………?」