慧ちゃんは、大きく溜め息を漏らした。



何よ!大切な話してるってのに!



私は、自分の服の袖を掴んだ。



「なぁ~雪奈?俺あの時言ったよなぁ?お前と雪は、違うって…………
忘れたのか?
俺は、二人を一緒にしたことは無い!」



慧ちゃんは、はっきりと真剣に言ってくれた。



あの時の私は、慧ちゃんの言葉を信じていた
なのに、どうしてまた同じ事を聞いてしまったのだろう?



私は、自分が言ったことに少し後悔した。



「ごめんなさい…………慧ちゃんが夢の事を気にしたり
私に早く記憶を思い出して欲しいって言うから
私、早く慧ちゃんが雪さんに会いたいのかと思って……………
そしたら、少し寂しくなったの………慧ちゃんの気持ちも考えなくてごめんなさい!」



私は、唇を噛み締めた。これ以上すると血が出てしまうかも知れないと思うくらいに。



すると、慧ちゃんが優しく私の頭を撫でた。



「雪奈………雪は、お前の前世だ………お前が気にするのも分かる
確かに俺は、雪に会いたい………今でも愛している
だか、夢や記憶の事を聞くのは、お前の事が心配だからだ………。」