『フフフ……………私は、あの方が好きなのよ……………そう今貴女を守っている、あのお方が…………。』



それって慧ちゃんの事を言っているの?



『ねぇ~あのお方を私に下さいな。』



この女何言っているの?



私は、首を横に振った。



『どうして?あの方が愛しているのはあの姫なのよ?貴女じゃあ無いの

貴女があの姫の記憶を思い出さない限り貴女は、愛される事は、無いの……………
それでも、あの方のそばにいたいわけ?』



ドクン



私の胸は、痛みだした。



『貴女が記憶を思い出さなければ私にも、チャンスがあるもの……………
アハハハハハ!』



目の前の女は、高笑いをした。



私が思い出さなければならない記憶は、そのまで大切な物だったなんて…………。



貴女は、誰なの?



私は、そう言おうとしたが声が出なかった。



雪さんの時には、ちゃんと声が出せたのにどうして?


私は、そっと自分の喉を押さえた。



『あぁ!忘れていたわ!私が無理やり入ったからここでは、貴女は声が出ないわよ!
でも、大体声は届くから良いわよね?』