「ずっと一緒にいたのに今更隠し事かよ!」



バン



ビクッ



慧ちゃんが突然壁を叩いた。



「慧…………ちゃん?」



「何でだよ……………。」


「え?」



何の事を言っているの?



私は、慧ちゃんの顔を覗き込んだ。



「何でなんだよ!そんなに俺が信用ねぇのかよ!」



私は、必死に首を横に振る。



「違う!違うよ慧ちゃん!そんなんじゃあ無いの!」


私は、今にも流れそうな涙を我慢した。



「じゃあ何なんだよ?!」


言わないことで余計に慧ちゃんに私は、辛い思いをさせてたの?



私のする事って本当に裏目に出ることばっかり。



私は、小さく笑っていた……………慧ちゃんにバレないように。



「何笑ってんだよ。」



眉間に皺を寄せた慧ちゃんが私の顔を覗き込んだ。



やっぱりバレてしまうのね……………慧ちゃんには…………。



私は、慧ちゃんの顔をじっと見つめ首を横に振った。


「私のする事は、いつも裏目に出てしまう………………私の言葉すべて…………だから。」



私は、小さくニッコリと慧ちゃんに微笑んだ。