「それだけか?」



え?まさか気づかれたの?


私は、首を傾げて慧ちゃんを見た。



「だから、いつもは、その夢なんだろう?でも、さっきのや最近の夢は違うんじゃあないのか?」



慧ちゃんは、真剣な顔で私を見つめた。



どうして、バレてるの?私は、何も言って無かったのにどうして?!



また、慧ちゃんに迷惑かけた?



すると、慧ちゃんがいきなり私の右手をとると優しく両手で包んでくれた。



「大丈夫だ……………何言われても覚悟は出来てるし怒らないから……………お前のそばを離れたりしないから。



私は、もう慧ちゃんと目が合わせられなくなって俯いた。



慧ちゃんがここまで言ってくれているのは凄く嬉しい……………
だけど…………これだけは、やっぱり言えない気がするの…………言ってはいけない気がするの………。



私は、黙って首を横に振った。



「何も……………何も言われてないよ?…………あれが全部だから………。」



すると、握られていた手に更に力が入った。



私が驚いて慧ちゃんの顔を見ると眉間にシワを寄せて慧ちゃんが私を睨んでいた。