雪さんは、本当に二人が大切なんだ。



私の事も心配してくれて、こうして、幼い頃からずっと夢に出てきてくれて

私を心配してくれていた…………あの約束もきっとそうなのだろう。



「うん……………私絶対に思い出すから。」



そう言うと雪さんは、ニッコリと優しく微笑み頷いてくれた。



すっと、雪さんが消えていく。



『それじゃあ、あの方の元に戻ってね……………………お願い…………。』



そう言って完全に姿を消した。



私の瞼もそっと開く。



ここは、どこ?



辺りを見渡すと真っ白な部屋だった。



ここって保健室?



シャー



その時突然カーテンが開いて慧ちゃんが顔を出した。


その顔は、少し怖かった。


「雪奈……………何で保健室にいるか分かるか?」



私は、そう言われて記憶を巡らす。



そう言えば突然桜が舞って雪さんが現れた。



でも、桜が舞う前に何があったのかは覚えていない。


私もうかして眠ってしまったの?



それじゃあもしかして、慧ちゃんがここまで運んでくれた?



私は、胸が締め付けられる気がした。