「雪奈がどうかしたのか?」



その時ひょいっと慧ちゃんが後ろから顔を出した。



ドキ



私は、びっくりして身体を仰け反らせた。



「雪奈の顔色が悪くてだから保健室にと言っていた所よ。」



すると慧ちゃんは、私の顔を覗きこんで、直ぐに眉間に皺を浮かばせた。



「本当に顔色悪いぞ!朝は大丈夫だったのに………………何かあれば直ぐに俺に言えって言っただろう?」


慧ちゃんは、軽く私を睨みながら言う。



うわ~!慧ちゃん完全に怒ってるよ!



「大丈夫だよ!そこまで酷くないし…………キャッ!」



慧ちゃんは、左手で私の右手首を掴んで立たせた。



「行くぞ!」



「ちょっと!慧ちゃん!どこ行くの?!」



私が何度も聞いても慧ちゃんは、保健室まで何も話してくれなかった。



「大人しく寝てろよ!」



そう言って私を保健室に押し込んだ。



「大丈夫だよ!全然眠たくないもん!」



今寝てしまうのはとても怖い!一人は嫌!

でも、あの少女に会うのも凄く辛い。



私は、自然に俯いてしまった。



「しんどいなら寝ていた方が良い。」