「あのね?味どうかと思って。」



私は、心配そうに慧ちゃんの顔を覗き込む。



いつも作っているけど慧ちゃん黙々と食べるから心配になるんだもん。



「とても、美味しいよ。」



そう言ってまた私の頭を優しく撫でてくれた。



「良かった~。」



私は、やっと安堵して自分の皿に手を伸ばす。



慧ちゃんは、未だ私を優しく見てくれている。



それだけでもとても嬉しくて胸が高鳴ってしまう。



私には、慧ちゃんがとても大切なのだ。


私は、暖かく幸せな気持ちで朝ご飯を食べ終わった。



「そろそろ行くか?」



慧ちゃんが鞄を持ち立ち上がった。



「うん、でも洗い物するから待っててくれる?」



私は、お皿を運びながら後ろの慧ちゃんに答える。



「別に置いといても構わないぞ?」



そう言っといてやってる時間無いんだから。



「駄目よ、汚れ取れなくなるでしょう?」



すると慧ちゃんが肩を竦めながら近づいてきた。



なっ?!何なの?



私の胸は、ドキドキと鼓動を早めた。



「手伝うそしたら早く終わるだろう。」


そう言ってスポンジを取ると洗い始めた。



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