「って言ったら?」


瑞也さんが笑う


「冗談に聞こえないっす」


那智が言う



「わりいわりい



むやみやたらに人のとこ荒らせば桜動くと思ってさ」


「桜を動かすため?」


「あぁ


ついこの間まで桜とちょっともめててな



まあそれも俺の勘違いのせいだったんだけど


ほんと嵐は昔から変わんねえわ」




「「え?」」



今瑞也さん昔からって言ったよな?




「あれ?


お前ら知らねえの?


もしかして桜と俺らが仲悪くなってから族になったか?」



「どういう意味ですか?」


「桜の嵐と秦と千秋と


それからレディースのまみとは小学生の時から幼馴染で


中学まで一緒だったんだよ


当時桜は廉さん、白龍はあきらさんが総長だったんだけど


二人が仲悪くてさ


んで嵐は兄貴のあと継ぐっていうから


俺が白龍行って二つの族を仲良くしたんだよ


まぁちょっとした事件でまた仲悪くなったんだけどさ



この間誤解が解けて今は前みたいに戻ったってわけ」



瑞也さんがそう言って笑う