黯梛と翔哉が2人でいる。
しかも、楽しそうに話している。
……今のは何だったんだろう。
その後は、どうやって仕事を
終わらせたんだろう。気づいたら
いつの間にか目の前に翔哉がいた。

「愛音……?お前っ。顔色悪過ぎ!!
大丈夫か!?」

そう言って翔哉が私の頬に触ろうとする。

「止めて!!」

私は気づくと翔哉の手を払いのけていた。
今までこんな事したことないから
翔哉も驚いていた。

「翔哉…今のは何?」

「今のって…?」

「とぼけないで!今、黯梛といたでしょ。
で、キ…キスしてたでしょ!?」

……あぁあ。嫌われちゃうなぁ。
こんな嫉妬なんて、重いし見苦しい。

「愛音。それは…」

「近づかないで!!浮気してたの?
最低ね。私だけ自惚れてた訳ね。」

「愛音。」

「っ!?放して!」

気付くと翔哉は目の前にいて、
私を抱きしめていた。
力強く。でも、大切に、優しく。

「止めて……なんで…」

「不安にさせたならごめん。
でも、全て誤解だ。」


「え……。」

「ただ話しただけ。角度的に
キスしているように見えたんだろう。」

そう……だったの?

「それに、俺にはお前しかいない。
いや、お前以外いないから。」

そう言って私の唇に翔哉の唇を重ねた。
優しくて甘いキス。

「翔哉、ごめんね。私……」
私が何か言い掛けると、

ガチャガチャっ

え…?鍵が閉まった!?
もしかして、閉じ込められたの?!