ところがそんな一流大学出てもろくな職がなく、学生ローンが返済不能になるケースが増えているという。
 そこまで行かなくても、大卒でも収入が少ないために学生ローンの返済が30代までずれこんでしまい、住宅ローンを借りられない人が増えているらしい。

 学生ローンは当然無担保だから、返済不能者が続出すれば銀行は巨額の不良債権を抱え込み倒産する所も出る可能性がある。
 そうなれば2008年秋のリーマン・ショックの再来である。

 そんな事を心配しなければならないほど経済格差が広がっていて、しかもそれが子供や孫の世代にまで固定されてしまう。
 そうなるとアメリカン・ドリームの概念そのものが崩壊する。

 こういう固定化された白人貧困層が多いのが中西部や南部の州であり、そこでキリスト教右派の狂信的信者が増えているとするなら、この二つの問題がリンクしている可能性も否定出来ない。

 末代まで貧乏人として生きるより、ハルマゲドンが起きてくれた方がマシ、なら一日も早く……
 そんな米国人が増えているのでなければいいのだが。