どうやら私は4年前の事を思いながら寝てしまったみたいだ。

車両を出ると、外は薄暗くなっていた。

生暖かい風に肩まで伸びた髪が揺れる。


見えないけれど、夏が近づいて来ているんだと乱れた髪を手櫛で直しながら思う。


ふと空を見上げる。

沢見を出た時には、青く太陽の光が空を輝かせていた。

けど、今は灰色の滲んだ雲が空を覆っている。

じめじめと水分を多く含んだ空気は、身体を重くしそうだ。