その時、横目に街灯が規則正しく並んだ場所が目に入った。


「……公園かな?」


私は並んだ光の方へと歩いた。

暗い道を歩きながら、数時間前までいた自室が気にかかり、その事を考えた。


私が出ていってあの部屋はどうなるのだろう?

お父さん凄い怒ってたから、もう今頃部屋の物全部処分するつもりでいるかも。

友達からもらったブタのぬいぐるみ……だけでも残して置いてくれないかな。


「……っあ」


私ったらなんで帰る気になっているのだろう。


――ダメだ。私は出たんだ。


今日あった事を思うと頭がぐるぐるするし、息苦しい。

心臓が何かに怯えるみたいに不規則に跳ねる。