「ただいまぁ~」
「あ、花怜。お帰り。」
「あれ?お姉ちゃんわ?」
「彼氏とお泊まりだってよ~」
「えぇまたあ~?」
「だな。」

いつものような会話が繰り広げられている。
私たち3兄弟の親は2人とも海外にいっている。
もうずっと家にいないし、いつ帰ってくるのかもわからない状態。
たまに送られてくるお金で生活している。

「ねぇ。お兄ちゃん。」
「ん?」
ご飯を食べながら会話をする。
「今日ね、オトコに触られてびっくりしちゃった…」
「そうか…」
「うん…やっぱりまだ学校は無理だよ…たくさんオトコがいる…」
「なに言ってんだ。父さんと母さんにお前が『この高校を卒業する』なら日本に残っていいって言われたんだぞ。お前のオトコ恐怖症を治すようにって…」
「わかってるよ!!わかってるけど…」
「なんの為に俺が2年にいるんだよ。なんかあったらすぐにこい。」
「うん…」
「後片付けは俺がやっとくから、お前はもう寝ろ。」
「わかった…おやすみ。」
「ん。おやすみ。」