自分の着ていたダウンとあったかいミルクセーキをくれた。
ったく。優しすぎるんじゃない?

「あ、でもいいの?寒いでしょ。飲み物だけで十分だよ。」

と言ってダウンを脱ごうとした...

「いいって。俺一応男だから、こんくらい耐えれるし。」
「そっかー。男だもんね。ありがとう。」

今日一番の笑顔かも。
ずっと半泣きだったし、
たまに怒ってたし。
やっぱり、優しいや...

「なに?えらいニヤニヤしてっけど。」

やっぱり...前言撤回。

「次の方どうぞー。」

「いくぞ。」

ゆっくりと上がっていく...
高い所はあまりスキじゃないけど、
観覧車は、なんとなく好き。
夜景とか景色が綺麗だからかよくわかないけど。

ってか、この沈黙どうにかしたい...
咄嗟に思いついた話題...

「ねぇ。晃はさぁー。好きな女の子いないの?」
うゎ。定番すぎでしょ。
言ってしまって後々後悔する...

「いるけど?」

「えっ!?いるの?じゃあ、遊園地とかアタシじゃなくてその仔誘えばよかったのにぃ。」

うんうん。ホントにそう思う。
遊園地とかデートスポットに相応しいよっ!
こんなただの兄弟みたいな幼馴染と行くより楽しかっただろうに...