あさ、私は奥田と喧嘩しなければならない。
喧嘩は簡単。
言い合いをすればいい。
「ねぇ、別れよ。」
「は?」
急に眉間にシワがよった。
「ゴメン。疲れた。」
「何に?」
「やっぱ無理だったんだよ。好きじゃなく付き合うのは。」
「無理。これから好きになる。」
「ならない。絶対に。言い切れる」
「いやだからなっ!!」
そして、奥田は怒鳴って先に学校へ向かった。
私はすぐ美里にメールした。
その後は伊澤さんに任せた。
伊澤さんの役割は…
とにかくしゃべる。
そして、相手に意識をもたせる。
その二つだ。
正直うまくいくかは分からない。
それでも、やってみたいのだ。
朝学校に着くと伊澤さんの声が聞こえた。
伊澤さんはスタイルがよくて目立つ。
だから、それを生かしていた。