私は断った。

断ったら、諦めてくれるかもしれない。

もし、付き合っても好きにならない。

そう思っていた。

でも、その男が

「いい。好きじゃなくていい。だから付き合って。」

意味がわからなかった。

こいつは、好きになってもらいたいのか?

それとも、それだけ自信があるのか?

私はこの男を好きになると自信があるのか?

だから、

「考えさせて。一週間考えさせて。きちんと決めるから」

そう言った。

どうして、そう言ったのかは分からない。

でも、もしかしたら恋というモノができるかもしれない。

そう、思った。

すると、男が…

「分かった。じゃあ、一週間後の放課後。ここで待ってる。」

「うん。」

「じゃあね、川崎。」

ここで男と別れた。

そして、隣に居た女が口を開いた。

「ねぇ、どうするの?」

「分からない。一週間で決める。」

「そっか。」

「ねぇ、アンタってかわってるよね。」

「えっ?」

「普通さ、あんな事言わないじゃん。」

「そう?」

「うん。」