だから恋と言えないかもしれない。
相手は、中学の時のスポーツマン。
サッカーが好きでキャプテンをしていた。
その人も、結構なほど人気なわけで…
いつも、その人の周りには男女問わず群がっていた。
でも、私はその時まだ一人も友達が出来ていなかった。
つか、作ろうとしていなかった。
そして、図書室に本を返しに行った時に聞こえちゃったんだ。
告白の現場を…
「好きです、付き合ってください。」
「…ごめん。好きなこいるから」
私は、帰ろうとした。
でも、その後に聞こえた会話で私はびっくりした。
「おれ、川崎真奈が好きなんだ。」
『え?』
わ・わたし?
話した事ない私が好き?
ありえない。
でも、次の言葉でまたびっくりした。
「…知ってた。だから忘れるために告白したの」
え?
どうして、そうできるの?
私には、その子の言葉が頭から離れなかった。