歩き進めていると、一つの部屋の前に着いた。


「こ、ここって……」

「いかにも"仕掛けしてあります"って感じだな。しっかし、『霊安室』なんてベタだよな〜」


霊安室…

嫌な、思い出したくない記憶が呼び覚まされる。


あの日の…


青白い肌。

温もりがなく、冷たくなった体。
雪君と会った最後の場所………。


「真白?どうかしたのか?」

「なんか、嫌な予感がする…」

「怖いのか?大丈夫だって、多分これを抜けたら出口だろうからさ」


考えすぎなのかな。

この先にお化けじゃないなにかがいる気がするなんて…。