気付けば、忍の使う苦無が手から放たれ、佐助は壁に磔になっていた。


……意外に佐助を磔にできた。

まぁ、怒りってこわい(笑)

女の気持ちを考えないヤツはああなって当然よ!

さっさと党の皆に忍務を伝えなきゃ。


私はそれだけやると、満足して黒い笑みを残して去った。


「おいっ!意外と深く刺さってて抜けねぇんだけど!」


なんか、わめいていた気がしたけど。
………あれくらいでちょうどいい。


必死にわめく佐助を無視。
強く地面を蹴りあげ、一瞬で姿を消す。


「まじかよ!」


佐助の悲痛な叫びが響いていた。