「忍頭に?」 この真田家の忍組織は、いくつかの党から成り立っている。 月影党もその一つだ。 その党の集まりを真田忍隊。 それを束ねているのが、忍頭。つまり、総司令官。 「はい。今日から頭領になった訳ですし…」 まぁ、それもそうか。 一党の頭領が変わったんだもん。 挨拶しに行くのは当然か…。 私はまだまだ未熟だと言うことを実感した。 「そうだよね。じゃあ行くよ!鈴っ!」 「あっはい!」 鈴はあわてて、梓の後を追った。