「ちーちゃん、かわいい〜!」



目をキラキラと輝かせて稚里ちゃんの前髪に触れようとする爽汰。


そんな爽汰の手首をつかんで「触らなくていい」と不機嫌気味に言った稚里ちゃん。



「え〜!すんごいかわいいのに〜」


『そういうお世辞はいいです』


「お世辞じゃないんだけど…」




まあ、いいか。と諦める爽汰に俺は苦笑いが出そうになった。


そういうところは変わってないよなぁ…。



「でも、なんでまた切ろうと思ったの?」



確かに。あれだけ切られたり、触られたりするのが嫌だったのになんで急に…?



『そ、れは…』



すると、ガチャと暁斗の部屋のドアが開いた。


ああ、暁斗のお目覚めか…。変わった稚里ちゃんを見てどんな反応するやら…。


楽しみだな。




−隼人 side end−