―デート―
「ねぇねぇ、稚里」
『んぁ…?』
夏休み真っ只中。あたしと琴音はどこかに出掛ける事なく、家の中でゴロゴロしていた。
半分寝かけていたあたしを、ゆさゆさと揺すって起こす琴音。
ああ、あたしの睡魔……。
「今度の休みの日、一緒にどっか行こう?」
『ええ~…面倒くさい……』
「……行こうよ~」
ゆさゆさゆさゆさと揺さぶられて、目を閉じようとしても揺れてて寝れないし…。
仕方なしに体を起こして、テーブルの上に置いてあるお茶を取る。
「ダブルデートしよう?」
『ぶっ!!!』
口に含んでいたお茶を思いっきり吹き出した。琴音は「汚いー」と言いながらティッシュを渡してくる。
…誰のせいだ!
「夏休みになってからもう1週間も経ったんだよ?せっかくの休みなんだから遊ばなきゃ!」
『……琴音は隼人に会いたいだけでしょ』
ジトリと琴音を見つめれば、視線を彷徨わせ眉を垂れ下げていた。
「とっ、兎に角!夏休みはたくさん遊ばなきゃ損でしょ!」
『…遊ぶって、どこで』
あまり乗り気では無いが、とりあえず場所を聞いてみる。
「うーんと…無難に、遊園地とか!」
『却下。屋外は暑い』
「…じゃあ、水族館!」
『却下。人が多い』
「……もう!そうやってすぐ“却下”って言うんだからっ」
むすっと頬を膨らませる琴音に、あたしは溜め息をついた。
…そんなに行きたいなら隼人と2人で行けばいいのに。
「ねぇねぇ、稚里」
『んぁ…?』
夏休み真っ只中。あたしと琴音はどこかに出掛ける事なく、家の中でゴロゴロしていた。
半分寝かけていたあたしを、ゆさゆさと揺すって起こす琴音。
ああ、あたしの睡魔……。
「今度の休みの日、一緒にどっか行こう?」
『ええ~…面倒くさい……』
「……行こうよ~」
ゆさゆさゆさゆさと揺さぶられて、目を閉じようとしても揺れてて寝れないし…。
仕方なしに体を起こして、テーブルの上に置いてあるお茶を取る。
「ダブルデートしよう?」
『ぶっ!!!』
口に含んでいたお茶を思いっきり吹き出した。琴音は「汚いー」と言いながらティッシュを渡してくる。
…誰のせいだ!
「夏休みになってからもう1週間も経ったんだよ?せっかくの休みなんだから遊ばなきゃ!」
『……琴音は隼人に会いたいだけでしょ』
ジトリと琴音を見つめれば、視線を彷徨わせ眉を垂れ下げていた。
「とっ、兎に角!夏休みはたくさん遊ばなきゃ損でしょ!」
『…遊ぶって、どこで』
あまり乗り気では無いが、とりあえず場所を聞いてみる。
「うーんと…無難に、遊園地とか!」
『却下。屋外は暑い』
「…じゃあ、水族館!」
『却下。人が多い』
「……もう!そうやってすぐ“却下”って言うんだからっ」
むすっと頬を膨らませる琴音に、あたしは溜め息をついた。
…そんなに行きたいなら隼人と2人で行けばいいのに。