首を傾げるあたしに〝秀〟さんはニッコリと穏やかに微笑んだ。



「じゃあこれなら思い出すか?
―――ちぃ、おいで」



微笑んだまま、腕を広げる〝秀〟さんに目を見開いた。

幼い頃の記憶が、フラッシュバックする―――…。




(「どうした?ちぃ…」)

(「また…ケンカしたの…」)

(「そんで先生に怒られたのか?」)

(「うん……」)

(「ほら…ちぃ、おいで?」)

(「―――〝しゅー兄〟〜ッ」)