ああ。この世界はあたしにとって、眩しい。



「んー?あれー?おかしいなぁ…アイツらどこに……。あっ、いたいた!」



蘭さんが、誰かに向かって大きく手を振っている。

―――あれ…。なんか目が霞んできた……。



「………が……よ。…ちゃん…?」



蘭さんの声が、遠く感じる。

こんなに近くにいるのに。

遠くから複数の足音が聞こえた。


視えない。
聞こえない。


ふわふわと浮いてるような感覚だ。

おかしいなぁ…。


そこであたしの意識は途切れた。