彼は、空色の髪を揺らして無口男子と先を歩いた。



『…どこに行くの?』

「屋上だよぉ?あそこは僕らの溜まり場だからね♪」



ふぅん。この人達ってそんなに凄いのかなぁ。



「稚里…」



小さくそう呼ぶ声が聞こえた。



『ん?』

「ごめんね…」

『何が?』



何に対して謝ってるのか、あたしには分からなかった。



「…ううん。何でもない」

『そ?』



あたしは後で聞かされたけど、琴音は琴音で、男嫌いを克服しようとしてたらしい…。

これをきっかけにね。