はぁ。と溜め息を溢して椅子から立ち上がった。

これ…1周全部走んないとダメなんだよね。

疲れるし……。

しかも2年の先輩と3年の先輩、みんな速そうなんですけど…。

まぁうちのクラスも速いけどさ……。



「位置についてー…よーい」



パン!
何度目か知れない音が響き、勢いよく走り出す。

はぁ…またアンカーだし。てかこの種目、女しかいないし。

すると横にいた3年の先輩に話し掛けられた。



「アンタ、確か魁桜の姫だよね?」

『?…まぁ』

「もう1人の子は?」