一応、板書して先生の話は右から左へ聞き流し。

あー、めんどくさいなぁ…。

なんて思いながら授業を受けていたら、いつの間にか昼休みになっていた。



「稚里、お弁当食べよ」

『うん』



カバンを取るついでに横をチラ見すると、可愛い男の子はケータイをカチカチと操作してからもう1人の男子と一緒に教室を出た。



「…気になる?」

『は?』



琴音さんは卵焼きを食べながらそう聞いてきた。



「あの子」

『ならない。』

「実は?」

『なってないってば!』