教室に着いて、カバンを下ろした。

そしてまた悲鳴。

チッ…ほんとうるせぇ…。

有名人かっつーの。



「稚里…朝からその殺気はやばい…」

『え?』



殺気…出てた?

ありゃ、無意識だねぇ…。



『すまんね』

「怪しまれるよ」



そう言ってクスクス笑う琴音。

まぁ、レディースやら族やら居るから別に怪し…まれるか。

逆に、普通の女が殺気出せるワケでもないし。

あたしはレディースでもなければ族でもありません。

昔はいろいろあったのさ…。なんつって。