そして9月30日、今日もこうして扉を隔てて商品が目の前に広がっている。 扉は引き戸、店主のおばあさんは呼ばなければ出て来ないので、安心して眺めることができる。 自転車の走行音が近づいて来たけれども僕は気にしない。 どうせ通り過ぎるはずだから。 けれどもその走行音は僕の1メートル手前でブレーキをかける音に変わった。 流石に気になったので僕は音の方向に顔を向ける。