いくら

抱き合っても

交わっても



僕たちは、ひとつにはなれない



そんな、陳腐なラブソングみたいな事実





いくら僕が君を好きで

君が僕を思ってくれても



僕たちは、別々だ




不安も焦燥も別々な個体だから


僕が君を邪魔に思うのも

君が僕を鬱陶しく思うのも


僕たちがひとつじゃないから



でも、例えば


僕たちがおなじものになってしまったら

また別なものを求めるんだろう、きっと