タイムマシンが置いてある場所まで戻り、設置されている椅子に座り込んだ。

「空気がおいしいなぁ。今度またこの時代に来ようかな。」

ひとまず帰ることにした。また明日にでも‥‥‥。

いろいろと思いにふけながらタイムマシンを操作する。

時代の時間設定ダイヤルに目をやった。

この時代、1957/05/30から2007/05/30へダイヤルを回す。

カチカチカチと音をたて時間のセットが完了し、いつものようにスタートのボタンを押しやった。


もう手慣れた手つきだ。

いつものようにマシンが轟音をたてはじめ、いつものように急に無音になり、いつものように光が僕とマシンを包みこんだ。


ただ今回はその光がほのかに赤みを帯びていた。

僕は気にも留めず、元の時代に戻るのを待った。


今回はやけに長いなぁぁ‥‥‥‥。

赤みを帯びた光はまだ僕らを包みこんでいた。









やがて光が弱まり、次第に視界がはっきりし始めた。


「ふぅぅっ、疲れた。今日はもう寝よう。」

辺りを見渡すと広々とした平地にいた。

時刻はもうすっかり夜になっており、家々の灯りは既に消えていた。

僕は家路へと足を運び続け少し歩いた地点で、ふと思い出したように振り返った。


あれ?

そういえば‥‥‥‥。



タイムマシンはもともと僕の家のガレージの中で作動したから、この時代では家のガレージに着いてるはずだよな!?

なんで外にいるんだ?


少し考えてから無意識に辺りをぐるぐると回る。


よく分かんないけど、とりあえず周辺を回ってみようかな。







「‥‥‥‥‥‥‥‥。」





やけに家々が少なくなったような、街が少し変わったような‥‥‥‥‥‥‥。







何かが違うぞ!?


ここはどこだ!?