‥‥‥‥‥なさい。
ん?
‥‥‥‥‥‥‥なさい!
遠くから微かに声が聞こえる
‥‥‥‥‥‥きなさい!
僕はそのまま地割れした隙間に墜ちていった。
ドスン!!
いってぇぇぇ!
ここは‥‥‥‥‥。
「何時まで寝てるの!早く起きなさい!」
ベットから落ちた僕をみて母さんが怒鳴っていた。
「えっ!?」
「えっ、じゃあない!早く起きなさい!」
今までのは全部夢だったのか!?
僕は身体を起こして、目を擦った。
「朝ご飯、用意出来たからキッチンにいらっしゃい!」
母さんは僕が起きたのを確認するとキッチンのほうへ戻っていった。
外は鳥達が歌っていて窓から太陽の光がサッと射し込んでいた。
毛布を払いのけ、キッチンへ行き朝食を済ませる。
今日は玉パン、目玉焼き、ウインナー、サラダだ。
朝食を終え、服に着替えて外に出る事にした。
何ら変わらない毎日。いつもの風景と日課。
少し歩いたところには駅。
駅に着いたが、やはりいつもの風景が繰り広げられている。
何だか拍子抜けした感じだ。
「‥‥‥‥‥でも‥‥。」
「もう未来にも過去にも行きたくないや!」
僕は家へと足を運んだ。
「ここに幸せがあるのだから!」
‥‥‥‥‥‥‥‥完
駅から僕の姿が見えなくなった時、駅のすぐそばから声がする。
ボロボロの布切れを身にまとい髪の毛がボサボサでひげがボーボーの男が座っている。
「一人でいるのはとても辛い‥‥‥。」
男の首もとから銀色で十字の模様が刻んである丸いペンダントがキラリと輝いた。
男はニヤリと笑った。
‥‥‥‥‥‥‥真完