そう言って、3人の男はゆっくりとあたしたちに近づいてきた。
遠くからでも迫力満点だったけど、こんなに近いと満点どころじゃない。
怖いんですけど…
「なぁ、啓は?」
機嫌の悪そうな声。
あたしの背中を支える優の手がすごく震えている。
「啓君は……クラスを見に行ったです」
緊張のあまり言葉がおかしい。
「へぇ~。俺らも行こぉぜ」
と言って、人の塊へ体を向ける3人。
「でも、待ってろって、啓君が…」
これを言った瞬間任務完了。
力が抜けていく。
しかし。男3人は歩き始めていた。
あたしの頑張り全く意味なし!
啓君に嫌われたくない!!!!!
あたしは、走って彼らの前に立った。
「る、瑠奈!?」
「啓君が、待ってろって言ってましたよ!」
啓君に嫌われたくないパワーって凄いね…
なんでも出来ちゃう気がするよ…
「マジで~、てゆうか、それ先言えよ~」
あたしは、言ったもん!!!!!!!!聞いてくれなかったんでしょ!
心の中で、そぉ思ったが口には出さなかった。