聖羅が

『好きな人がいるから』


と言うと,その男は拗ねた顔を

して聖羅に背を向けた。



その背中を見届けてから,

聖羅も改めて教室へと向かった。

すでに聖羅の周りには

人だかりができ,

笑い声が絶えなかった。